経済不安の拡大で中国の工場、サービス部門がつまずく

2020年2月21日、中国安徽省合肥市の工場の鉄鋼加工生産ラインで働く従業員。チャイナ・デイリー（ロイター経由）

［北京 ６月３０日 ロイター］ - ６月の中国の工場活動は３カ月連続で減少し、他の部門の低迷がさらに深刻化したことが金曜日の公式調査で示され、国内外の需要が低迷する中、成長を支えるために当局へのさらなる圧力が高まっていることが明らかになった。 。

世界第２位の経済大国は、主に新型コロナウイルス感染症後の消費の力強い回復により、第１・四半期に予想を上回るペースで成長したが、政策当局者らは第２・四半期にその勢いを維持できなかった。

国家統計局のデータによると、6月のサービス部門活動も、中国が昨年末に厳格な新型コロナウイルス感染症対策を放棄して以来最も弱い数値を記録した。

公式の製造業購買担当者景気指数（PMI）は5月の48.8から49.0に上昇し、拡大と縮小の分かれ目となる50ポイントを下回り、予想と一致した。

非製造業PMIは53.2と5月の54.50から低下し、サービス部門の活動や建設の減速を示した。

ＩＮＧのアジア太平洋地域調査責任者、ロブ・カーネル氏は「国内観光と外食が年初の失われた時間を取り戻しつつある。しかし、これが続くのも長くは限界がある」と述べた。 「小売売上高の他の指標は、小売売上高が依然として過去の傾向を大幅に上回っていることを示唆しており、今年下半期はさらにある程度抑制されることを示唆しています。」

NBSの個別サービス指数は5月の53.8から52.8に低下し、中国が新型コロナウイルスの厳しい規制を解除した12月以来の低水準となった。

この統計により当初、人民元は７カ月ぶりの安値、豪ドルは３週間ぶりの安値に押し上げられたが、両通貨は後に損失を回復した。

キャピタル・エコノミクスの中国経済部門責任者、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は「サービス業の再開促進は短期間だったが、パンデミック後の成長鈍化という新たな常態に落ち着きつつあるようだ」と述べた。

中国が新型コロナウイルス感染症対策を放棄したとき、経済学者らは中国経済が急速に回復し、世界成長の主要な推進力となると予想した。 しかし半年が経過し、アナリストらは今年残りの見通しを下方修正している。

最も弱気な​​のは野村で、今年の中国国内総生産（ＧＤＰ）成長率予想を５．５％から５．１％に引き下げた。 この格下げには新たな景気刺激策の見通しも考慮に入れている。

ＰＭＩは新規受注と新規輸出受注が３カ月連続で減少したことを示した。

首席エコノミストのブルース・パン氏は「６月のＰＭＩは、内外需要の継続的な縮小、中小企業の経営減速の加速、民間経済への圧力の継続増大など、多くの不均衡と弱点を反映している」と述べた。ジョーンズ ラング ラサールの中華圏研究責任者。

同氏はさらに、「これは、年間成長目標を確実に達成するために、より強力な政策手段の緊急の必要性を示している」と付け加えた。

政府は2022年の目標を大幅に達成できなかったことを受け、今年のGDP成長率目標を約5％と控えめに設定した。

中国内閣は今月、「適時に」持続的な景気回復を促進すると約束した。

中国の李強首相は火曜日、天津で開催された世界経済フォーラムサミットで演説し、中国政府は需要拡大に向けた措置を講じると繰り返したが、具体的な政策は明らかにしなかった。

中国は今月初め、活動を強化するために主要な貸出基準金利を引き下げた。

政策協議に関与した関係者らがロイターに語ったところによると、中国はさらなる景気刺激策を展開するが、債務と資本逃避への懸念により、消費者部門や民間部門の弱い需要を喚起することを目的とした措置は維持されるだろう。

INGのカーネル氏は、政府は一定の支援を提供する可能性が高いものの、それは「一部の人が望んでいるような金融バズーカのようなものではなく、より小規模で的を絞った政策を一斉に噴射するようなもので、動かない可能性がある」と述べた。 GDPの針を大幅に上回っている。」